『石窯が作りたい…』
昔から何度か言われては叩き潰してきたウチのすなふきんの野望、
ふと、「やってみたらおもしろいんじゃないか」そんな気分に駆られ、思い立ったが吉日、ついに庭に自作してしまいました、石窯。
しかも曲がりなりにも建築系に携わって仕事をしてきた私、やるとなったらきちんと材料の寸法取りと組み方を検討した上で、なんならCADで図面とか書いちゃうよ!くらいの気分でいたのに、
とりあえず使えそうな材料と金額のリサーチしようと向かったホームセンターで、「あれとこれ組み合わせたらできるのでは?とりあえず仮組みしてみる?」と、まさかの台車の上で仮組み始めた結果、『いける!』と判断。
完全にノリと勢いですべての材料を購入してきてしまいました。
購入したもの
・耐火レンガ
・普通のアンティークレンガ
・花壇のコーナー用レンガ
・耐火モルタル
締めても6000円位。
さて、作り方ですが、仮組みの状態でご説明すると
窯を作りたい場所の下地をコンクリートブロックで敷き詰め、(うちは買わずとも余ってたのがあったのでそれを利用)耐火レンガを並べます。
側面と背面をレンガで形作り、(安かったのでアンティークレンガにしましたが、サイズがきっちりしてないので隣り合うレンガ同士は極力高さが合うように並べ方をいろいろ組み替えてみて調整が必要でした)
屋根部分は花壇のコーナー用のレンガがぴったりだったので3枚使って屋根を作ります。
これが完成形。
今並べているだけのレンガ同士を耐火モルタルで固めていけばよいわけです。
耐火モルタルがこちら。これもホームセンターに売ってます。
容器に移して水を加えるだけで簡単に作れます。
が!塗るのにはやっぱり技術が必要。
これが結構難しい!
しかも塗り固めりゃいいんだろ、くらいの軽い気持ちで始めてしまい、ちゃんとやり方を調べることなく果敢に挑んだので、まぁ粗だらけなのはご愛嬌ということで…
底は全面に塗り固めます。
あんまり時間かけてるとモルタルは固まるしアンティークレンガはゴツゴツで間埋めにくいしで苦戦しながらもなんとか頑張りました。
ちなみにプロがやるときははみ出したモルタルを濡らしたスポンジで落としながら目地も平らにきれいに仕上げていくんだそう。
後から知りました…
そもそもアンティークレンガ使ってるしね、このゴツゴツ感も味です。
とりあえず荒々しくも形にはなりました。屋根の重みで若干壁が開き気味になってたので固定してます。
モルタルが完全に固まるまで待ちます。
数日後、ついに待ちに待った点火のとき。
手作りピザも準備万端でいざ!!
おーーーー!いい感じじゃん!!
と、テンションを上げたのもつかの間、石窯に必要な大事なものを忘れていたことに気づきます。
もくもくもく…
すなふきん:『なんか窯覗けないくらい目が痛いんだけど!』
そう、煙の抜け道、煙突つけ忘れてたんです。
更には窯の位置が地面に近いせいか、何か作り方に問題があったのか、底面に直に置くと上は焼けるけど底部分が焼けない…
どうも底面には温度が伝わりにくいよう。
これは改良が必要ですね。
ということで、早速再度ホームセンターへ。
必要な材料を追加購入して改良を進めます。
まずはコンクリート用の穴あけドリルで屋根に穴をあけます。
水をかけながらガンガン開けていきます。
最終的に穴を広げるのは手動(笑)
で、開けた結果
ネコの足跡?
まぁ開けばいいんです。煙が抜けてくれれば。
底に小さなスクエアのレンガを乗せ、これもモルタルで固めたら完成です。
屋根でもそうですが、もう形作られてるのをうまく利用すると簡単な上安くできます。
底に熱が行かない問題は
こちらのバーベキュー用の鉄板を使用。
ホームセンターで1000円位でした。
わかりにくいかもしれませんが、ブロックでかさ上げしたところに鉄板を置き、鉄板の下にも炭を置くことで解決。
鉄板を出してみると…
美味そうにピザが焼けてます!
これはかなり感動です!
もう炭を起こしてる時から焼き上がりまでずっと香りと雰囲気とワクワク感がたまりません。
素人がたいした準備もなく作った石窯の割に、この贅沢感と言ったらハンパない!
あえて手間をかけることの贅沢さを追求する私ですが、ここまで満足度が高いのもなかなかないかもしれません。
しかも追加購入したものなどを合わせても1万円以下で今回の石窯完成しました。ピザ窯のキットなんかも売ってたりはしますが、何十万もするものもザラにあることを思えばかなりのコスパなんじゃないかと。
実はこのピザにも手作り生地や畑の野菜やこだわりの味のアクセントなど、贅沢感を増す要素がいろいろと盛り込まれているのですが、そのあたりの石窯使って作ってみた料理に関してはまた次回ご紹介しようと思います。
追記:
先日実家に帰省した際、母に意気揚々と石窯作った話をしました。
石窯はないまでも風呂は外の窯で炊いていた田舎育ちの母曰く、
「窯なんて炭でやるもんじゃないでしょ、薪よ薪!」
なるほど。高温にできる炭を使ってはいましたが、底の温度が上がりきらなかったのはそのせいかもしれません。
もう既に何度もやって大満足の仕上がりと思っていたのに新たな事実発覚。
次は薪で挑戦せねば…
投稿者プロフィール
- 古民家ぜいたく研究所 所長。
Syyson design worksのデザイナー&クリエイター、モノづくり担当。
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